2021-09-27 夕陽、背中、届かない郵便(いつものこと)
陽の沈む位置がずいぶん変わった。
いままでこんなに夕陽のことを考えたり見つめたりしたことがあっただろうか。 太陽の落ちる場所が変わってゆくことや、暮れてゆく空の色を見つめないでいた生き方っていったいなんなのだろう。
なんとも言えない黄色から、なんとも言えない藍までのグラデーションがだんだんに深く、濃く、暗くなってゆくのを見ながら、これをどんな色みたいとたとえたらいいのかわからない。わからないな、と思いながら見つめているうちに、空ぜんたいがいちだんと暗くなる。
なににもたとえられないものが世界にはたくさんある。
自分が先頭を走っているものごとなどいままでだって何もありはしなかったが、それでもこの頃、じぶんはやっと指先でひっかかっていた群れからほろっと剥がれ落ちて、その背中を追うことすらやめてしまったような気持ちになることがある。
さりとてそれをに悲観的にとらえているわけでもない。
夕陽に追いつけないのとおなじだ。
ひとりでどう夜を過ごすかにもどるだけ。
昨日ふと気になって父に、送ってもらっていた船便の追跡ナンバーを聞いた。そろそろこちらにつく頃じゃないかという気がしたのだがその予想(予感?)はあたっていて、まさにその日に最寄りの郵便局に届いていたのだった。
船便、やはり2ヶ月半くらいかかるのだな。
関税がかかったりしてややこしい手続きがあったら嫌だなと思ったけれどそういった連絡はなく、どうやら無事税関を通過したようだ。
配達記録には「配達したけどいなかったよ」との記述があるが、その日は家にいたし誰もたずねてこなかった。いつものことである。このまま気づかずにいたら日本に戻ってしまうところだ。危ないあぶない。 中身はストレッチのお礼ということでお送りいただいた本がたくさんと、備長炭(浄水器の代わりにする)と、マキタの掃除機の付属部品。
本は読みたい気持ちばかりがせいて進まず、なのでせっかく送ってもらったものの手元にたまるばかりなのだけれど(でもゆっくり楽しみに読みます)、ひとまず到着したらよく来たねえとにこにこして眺めて、本棚にしまおう。